SPECIAL FEATURE
地球の内部には信じられないほどの力が眠っていて、世界には陸上だけでもおよそ900の活火山がある。地球の内部は「地殻」「マントル」「核」の3つに大別され、中心部に近くなるほど温度は高く、核の近くでは3,000から5,000度、地殻に近い部分でも数百度、地殻とマントルの間には部分的に1,000度を超える「マグマ溜り(magma chamber)」がある。地殻は固体ながら、緩やかに対流している。
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Category : 科学
Date : 2024.05.16
Smithsonian Institution / National Museum of Natural History / Global Volcanism Program
気象庁/各火山の活動状況
地球を突き動かす超巨大火山(佐野貴司著/講談社刊)
火山はすごい(鎌田浩毅著/PHP研究所)
アルゼンチンとチリの国境に位置するアンデス山脈には、標高6,879mのオホス・デル・サラード(Nevados Ojos del Salado)があり、世界で最も高い活火山で、チリの最高峰。一方、標高4,170mのマウナロア(Maunaloa)や標高4,205mのマウナケア(Mauna Kea)などのハワイ火山郡は、海底から9,000mも上昇しており、体積で世界最大。また、日本の東側約1,500kmの海底に位置するシャッキー海台(Shatsky Rise)は、日本列島よりも巨大な火山の集合体。ただし、最後の噴火は1億年以上前と目される。
マントル上昇部分が地上にあり、全国土が地熱地帯といえるアイスランドでは、地熱発電(geothermal power)で全電力の約11.4%をまかない、地熱を暖房や温室などに利用している。多くの火山がある日本では、地熱発電は全電力の約0.2%前後ながら、マグマ溜りの高熱を利用するマグマ発電の潜在資源量は、日本の全電力需要の3倍近くと見積もられ、再生可能エネルギーとして期待される。
千葉県市原市にある地層の中に、地磁気の逆転現象の痕跡がよく残っていて、世界的にも重要な地層であることが認められ、2020年1月に国際学会で「チバニアン(千葉時代)」と命名された。およそ77万4,000年前から12万9,000年前の更新世中期にあたる地質年代で、ジュラ紀やカンブリア紀のように、日本の地名が地球の歴史に刻まれたのは史上初。
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