SPECIAL FEATURE
高校の新学習指導要領の実施に応じて、2022年度に入学した高校1年生から、「情報Ⅰ」でプログラミング教育が必修化。小中学校から大学への橋渡しを担う。これまでの選択科目から、すべての生徒がプログラミングについて学ぶことになった。応じて大学入試センターは、2025年度から大学入学共通テストに「情報Ⅰ」を出題科目に加え、国立大学を含むほとんどの大学が、一般入試に「情報Ⅰ」を課すと公表した。
すでにプログラミング教育が実施されている小学校では、文部科学省の2022年度実施状況調査では、プログラミングに関する学習指導の週当たりの時間は、小学5年生で平均5.8時間、小学6年生で6.7時間だった。小学校の学習指導でのプログラミングは、「児童がプログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動」と位置づけられている。
Category : 教育
Date : 2023.05.24
入門C言語(三田 典玄著/アスキー刊)
UNIX(石田 晴久著/共立出版)
高等学校情報科に関する特設ページ(文部科学省)
令和7年度試験の問題作成の方向性,試作問題等
令和4年度公立小・中学校等における教育課程の編成・実施状況調査(文部科学省)
Girls in IT: the facts
ProgeTiger: How to create interest in technology?
コンピュータのCPUは、「0」と「1」で記載された「機械語(実行形式のプログラム)」しか解釈できない。そこでヒトが理解できる「プログラミング言語」で記載したプログラム(ソースプログラム)を、機械語に翻訳してからコンピュータにプログラムを実行させる。実行させる形式は、あらかじめコマンドを解釈するプログラムと、コマンドを実行するプログラムが用意されている「インタープリタ」と、ヒトが理解できるプログラム全体を、一度に機械語に翻訳する「コンパイラ」の2つに大別される。インタープリタの代表的なプログラミング言語は「BASIC」で、コンパイラの代表的なプログラミング言語は「C言語」などが有名。ただし、BASICコンパイラやインタープリタのC言語もある。歴史的にはコンパイラが先に作られ、のちにインタープリタが登場した。BASIC言語は、大文字と小文字を区別しないため、初学者にわかりやすいという見方が支配的で、小学生向けのテキストプログラミング教材への採用が進む。
C言語は、マーチン・リチャード(Martin Richards)が1960年代に開発した「BCPL言語」がルーツ。BCPL言語をもとに、ケン・トンプソン(Ken Thompson)が1970年に開発したのが「B言語」。B言語はDEC社のミニコン用OSを開発するために考案され、B言語で書かれたOSが「UNIX」。のちにDEC社のミニコン用UNIXシステムを記述するために、デニス・リッチー(Dennis Ritchie)とブライアン・カーニハン(Brian Kernighan)が、1972年に開発したのが「C言語」のはじまり。
1983年、C言語を拡張した「C++(シープラスプラス)」プログラミング言語が開発された。C言語とは互換性があり、C++とC言語は同時に使うことができる。Googleの「Chrome」ブラウザは、C++で開発されている。「C#(シーシャープ)」は、名前に「C」が付いているが、マイクロソフトが2000年に発表した独自のプログラミング言語で、C++とC言語とは互換性は保たれていない。
UNIXは、いまでも改良が続けられていて、スマートフォンのAndroidやiOS、パソコンのMacOSもUNIX系オペレーティングシステム。スーパーコンピュータの「富岳」向けコンパイラは,Fortran、C、C++の3種類の言語に対応する。
日本の情報教科を振り返ると、2003年から「情報A」、「情報B」、「情報C」の3科目から1つ選択。2013年から「情報の科学」、「社会と情報」の2科目から1つ選択。2022年から「情報Ⅰ」が共通必履修科目(全員履修)、選択科目として「情報Ⅱ」が実施された。授業の内容にプログラミングを含むのは、情報B、情報の科学、情報Ⅰ、情報Ⅱ。
情報Ⅰのプログラミング学習では、自然現象や社会現象の問題点を発見し,コンピュータやプログラミングを活用し解決策を考えられるようにすることを目的に、具体的には「コンピュータの仕組み」、「アルゴリズムとプログラミング」、「モデル化とシミュレーション」を学ぶ。小学校の情報教育では「基本的な操作の確実な習得」、中学校では「問題解決能力」を重視する。
プログラミング能力に性差がないことは、複数の調査で明らかにされていて、最近の近畿大学の研究グループの調査でも、技術者がプログラムを理解する速度に、性別による差がないことが明らかにされた。
米国のコンピュータサイエンスを専攻する大学1年生(男子69%、女子31%)への調査では、選考理由のトップ3「コンピュータが好き」「コンピュータサイエンスは機会の幅を広げる」「金銭面で今後有利に働く分野だから」に性差はなかったが、男子は教えられたテクニックの応用に興味があり、「コンピュータゲームが好き」「コンピュータを使って課題を解決するのが好き」「プログラミングが好き」を挙げる傾向が強く、女子は「コンピュータで、人や社会に貢献したい」「プログラミングで何をするか?」に興味があるという傾向が報告された。
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