建築の「ファサード(外観や正面)」は、建物の「顔」として、用途や機能、デザインが一目で分かるように表現される部分。都市景観に大きな影響を与え、ランドマークやアイストップとなることで、街の印象を左右する。また、外観のデザインには時代や文化が反映され、建物の歴史的な背景や設計思想が見て取れる。現在でも、ファサードは建築計画や意匠設計の上で極めて重要視され、環境に配慮した持続可能な設計が求められ、法的な制約や周辺環境、建主の意向、建物の属性などの多様な条件から決定される。
ノーベル文学賞を受賞したハン・ガンさんの短編小説「京都、ファサード」では、建築用語の「外観や正面」にとどまらず、個人が外部に見せる「表向きの顔」や「仮面」といった比喩的な意味でも用いられ、登場人物たちが自身の内面と外部に見せる姿との間にあるギャップや、他者との関係性における表裏の問題が描かれ、ファサードを通じて、人間の内面と外面の複雑な関係性や、自己表現の多層性を探求する。また、建築物の「外見的な形」を整えることに由来する日本語の「建前(たてまえ)」は、「本音」の対義語で、本心を隠して遠回しに気持ちを伝えることをさし、日本社会では長く重要視された。
お岩(田宮岩)と貞子(山村貞子)は、共に日本のホラー文化において象徴的な存在。お岩は、江戸時代の戯曲「東海道四谷怪談」に登場するキャラクターで、夫によって毒を盛られて死んだ後、怨霊となって夫やその周囲の人々に復讐する。貞子は鈴木光司の小説「リング」シリーズに登場するホラーアイコンで、貞子は井戸に投げ込まれて死んだ後、呪いのビデオテープを通じて人々に復讐する。お岩は1825年(文政8年)7月、鶴屋南北(つるやなんぼく)の代表作として初演され、江戸後期の観客に大きな衝撃を与え、貞子は映画版によって広く知られるようになった。
お岩も貞子も、自身が受けた酷い仕打ちに対する強い恨みを抱き、裏切りや不正義に対する復讐のために恐ろしい力を発揮。どちらの物語も実在の事件や人物に基づくことで、観客にリアルな恐怖を感じさせる。現在、四谷にはお岩を祀る稲荷神社が2つある。
念写の発見者として知られる日本の超心理学者で、東京大学の助教授だった福来友吉(ふくらい ともきち:1869-1952)は、貞子のモチーフとされる高橋貞子の透視能力を心理学実験で検証しようと試みた。福来友吉は、自著「透視と念写」の中で、高橋貞子がすべての透視実験に成功したと述べた。
顕微鏡は科学研究に不可欠。細菌、ウイルス、細胞構造、分子などの観察により、新たな知識や発見が得られ、医療、バイオテクノロジー、材料科学などの分野を大きく進展させ、病気の原因解明や新薬の開発など、具体的な問題を解決する。
ヒトは本質的に未知のものに対する好奇心があり、肉眼では見えない微小な世界を発見でき、その過程自体が興奮や興味を引く。「興奮」「興味」「喜び」の感情が学習中の記憶力を向上させるという研究結果もあり、顕微鏡は教育において非常に重要な役割を果たす。
1590年頃、オランダの眼鏡職人だったハンス・ヤンセンとツァハリアス・ヤンセンの父子が、2枚の凸レンズを取り付け、小さなものを観察したことが顕微鏡の始まりといわれる。以降、科学者たちは、光学顕微鏡から電子顕微鏡、そして超解像顕微鏡へと技術を発展させ、小さいものを見ることに情熱を注ぐ。
顕微鏡が映し出した秩序や構造は、科学的発見と応用にとどまらず、哲学や心理学の分野でも生命や物質の基本的な存在についての深い問いに繋がり、哲学的な探求の対象となった。
ハワイは、毎年約10センチ日本に近づいていて、そのうち日本にぶつかる。富山県は、東京都に毎年約2センチ近づいている。2011年、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)では、海岸線が東方向に最大で5.2メートル、沈下方向に最大で1.2メートル動いた。複数のプレート境界上に位置する日本のカタチは、地殻変動によって、日々変形している。この変形(ひずみ)は、地下のエネルギーの蓄積を示し、蓄積されたエネルギーが急激に解放され、地震波として伝わる自然現象が「地震」。
地球の表面は複数のプレート(硬い板状の岩盤層)に覆われ、流動しやすいコンニャクのような層(アセノスフェア)の上に浮いているため、ゆっくり動くことができる。この運動を「プレートテクトニクス」と呼び、大陸が移動する現象を引き起こし、マグマを作り出す。
海底にある「海洋プレート」は、大陸を作っている「大陸プレート」に比べて密度が高く重いので、2つのプレートがぶつかり合うところでは、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込んでいく。地殻変動には、プレートがゆっくり動くもの、急激に動くものがあり、急激に断層運動が発生するものが「地震」。また、地殻変動には火山活動に伴う局所的にみられるものも知られる。日本は110の活火山を有する。
地球の内部には信じられないほどの力が眠っていて、世界には陸上だけでもおよそ900の活火山がある。地球の内部は「地殻」「マントル」「核」の3つに大別され、中心部に近くなるほど温度は高く、核の近くでは3,000から5,000度、地殻に近い部分でも数百度、地殻とマントルの間には部分的に1,000度を超える「マグマ溜り(magma chamber)」がある。地殻は固体ながら、緩やかに対流している。
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映画は、言葉、音楽、映像を組み合わせることで、極めて強力な物語性を持ったメディアで、従来では難しかった高いレベルの情報を伝達できることから「20世紀最大の発明」と呼ばれる。
映画の黎明期に銀色のメタリックな表面を持つスクリーンを使用していたことから、映画そのものを「銀幕」と呼ぶようになったと考えられ、「銀幕」は映画を象徴する言葉として定着し、映画文化の意味合いでも使用される。
1895年12月28日、フランスのリュミエール(Louis Lumiere)兄弟が、リヨンで、46秒の短編映画「労働者たちの退出(Workers Leaving the Lumiere Factory)」の公開上映会を開催したのが、世界初の商業映画上映会と言われる。映画生誕130年、映画は映像技術や音響技術の進歩と深い関わりがあり、さまざまな革新を繰り返しながら、映画製作や鑑賞体験をアップデートする。
宇宙には銀河が2兆個あるとみられ、銀河には平均約3,000億個の恒星があると、宇宙には2兆×3,000億個の恒星がある。これを「天文学的数字(googol)」と呼び、googleの語源としても知られる。宇宙には未解明の謎が多く、宇宙探査は宇宙の起源や進化に関する情報を提供し、物理学、地球科学、天文学、環境学などの分野を発展させ、人類は宇宙の謎を解き明かしてきた。
いまや世界が成長産業として注目する宇宙産業。小型人工衛星の打上げは、2019年の350機程度から2030年には約1,000機に拡大。市場規模は100兆円(2040年)と試算される。北海道広尾郡大樹町は、「北海道に宇宙版シリコンバレーをつくる」という計画の実現に向けて、アジア初となる民間にひらかれた宇宙港「HOSPO(北海道スペースポート)」を本格稼働させた。
低温・超高圧環境下の深海では、二酸化炭素は液状化する。深部では太陽光がほとんど届かないため、視界が制限される。独自に適応した深海の生態系は多様で、未知のままであることが多く、陸上の生態系の知識の限界を超えている可能性があるといわれる。一方、未解明の謎が多く残る宇宙においては、古くから探査機や望遠鏡を使用する観測手段が発達し、遠くの星や銀河を観測。探査や調査が難しいという意味で、深海は宇宙よりもたどり着くのが難しい未知の領域。科学者たちは、新たな発見と理解を深めるために継続的な研究と探索を行っている。
近年、資源の枯渇やエネルギー需要の増加などを背景に、海底に眠る豊富な天然資源への関心が高まっている。海底油田やガス田の採掘に加え、産業用鉱石や希少金属などを含むマンガンやポリメタルなどの鉱床は、重要な資源と考えられている。海底の資源開発には、採掘や掘削活動が海洋生態系に与える影響を評価し、環境保護対策を講じる必要に加え、国際連合の海洋法条約(UNCLOS)など、国際的な法規制も関わる。また海底の資源開発には高額なコストを伴う場合があり、投資収益のバランスが重要で、市場の需要と供給、採算性の評価が経済的成功を左右する。
2023年9月23日から10月8日にかけて、アジアオリンピック評議会(OCA)が開催する「第19回アジア競技大会」で、8つのeスポーツ競技が正式競技として実施される。パリ・オリンピックでは、時期尚早として、eスポーツの正式競技採用は見送られる見通しながら、2023年3月、国際オリンピック委員会(IOC)が、国際競技連盟(IF)やゲーム会社と連携して設立した「オリンピックeスポーツシリーズ(OES)」が開催され、2023年6月、シンガポールで対面形式によるOESの決勝戦が行われた。
オリンピックやワールドカップなど、世界規模で開催されるスポーツ・イベントは、メディアを通して全世界に配信され、「勝敗の決定」に多くの人の関心をひきつけ熱狂させる。
スポーツの定義は「学者の数だけある」とさえいわれるほど、研究領域は広く曖昧で、取り組むテーマの数は多い。フランスの学者ベルナール・ジレによれば、スポーツは「激しい肉体活動」「遊戯性」「闘争」が含まれた営みとされる。
選手同士が該当するスポーツのルールを遵守して、相手に自己の能力を最大限に発揮しながら、卓越性を相互に追求し合うことに、スポーツの本質があるが、スポーツには「興行」の側面があり、スポーツと興行のボーダーはグレーゾーン。三大新聞のスポーツ面には、興行は掲載されないことから、「三大新聞のスポーツ面に、結果が掲載されるのがスポーツ」という見方をする研究者は多い。
一方で意図的な審判の目を盗んでの反則や、観客が引き起こす乱闘など、スポーツを取り巻く倫理問題(スポーツマンシップ)の再編と教育が、選手と観客ともに急務となっている。
大人気アニメ「名探偵コナン」の最新作は「黒鉄の魚影(サブマリン)」。累計発行部数3,200万部を誇る漫画「沈黙の艦隊(かわぐちかいじ作)」の実写映画化と、潜水艦を舞台にした映像作品が次々にリリースされる。
"ジェームス・ボンド"が所属する英国のMI6(秘密情報部)や米国のCIA(中央情報庁)といった各国の「インテリジェンス」と密接にかかわる潜水艦は、多様化した海中情報「ACINT(アシント:Acoustic Intelligence)」のデータと情報の収集を担う。
NHKの生活時間調査による日本人の平均睡眠時間を見ると、1995年は7時間27分で2010年まで減少傾向が続き、その後は横ばいで2020年は7時間12分だった。コロナ禍での睡眠時間の変化はほとんどなかった。一方で厚生労働省の令和3年「簡易生命表」によると、2021年の日本人の平均寿命は男性が81.47歳で、女性が87.57歳。単純計算で、われわれは一生うち、女性が26年、男性が24年、寝ていることになる。
睡眠は脳波(Electroencephalogram)によって定義でき、脳の活動が低下するノンレム睡眠と、体は動けないが、高いレベルで脳が活動しているレム睡眠がある。睡眠にはリズムがあり、ノンレム睡眠とレム睡眠が、約90分単位の繰り返しで成り立っている。地球の1日は24時間だが、人の体内時計の1日は約25時間周期といわれ、1日1時間ずつ後ろにズレていく。
世界初の自動車は、1769年にフランスのニコラ・ジョセフ・キュニョーが作った蒸気三輪とされる。フランス軍が砲車をけん引するために製造された。ガソリン自動車が誕生するのは1886年ごろで、ドイツのカール・ベンツが、世界で初めて4サイクルガソリンエンジン(内燃機関)を搭載したクルマを発明し、実際に販売した。
250年前に誕生したクルマは、100年以上に渡って内燃機関が主流だったが、化石燃料枯渇問題、温室効果ガス排出問題など、社会環境は大きく変化し、問題を解決できる電気動力へのシフト気運が高まる。また、自動運転にかかわる技術開発や法整備が急ピッチで進み、社会的な関心も高まりつつある。
顕微鏡学者マレック・ミシュ(Marek Mis)の光学顕微鏡写真は、さまざまな照明技術を組み合わせて、肉眼では見えない生物学的構造(科学的な役割)と豊かで見事な色彩(アート)を実現する。
米国の微生物学者、ポール・デ・クライフ(Paul De Kruif:1890-1971)の著書「微生物ハンター(Microbe Hunters:1926)」に大きな影響を受けたというマレック・ミシュは、顕微鏡は異次元の扉を開く道具で、ミクロの世界には探索すべき領域が非常に多く、40年間にわたる撮影キャリアをとおして、新しい発見の連続。終わりのない冒険が続く。
ユニフォトプレスのパートナー「Science Photo Library」が契約する顕微鏡学者マレック・ミスの芸術と科学を兼ね備えたミクロの小宇宙旅行。
世界で取り引きされるメタル(金属)市場の95%を鉄(Fe,Iron)が占める。残り5%程度の非鉄のうち、需要量が100万トンを超える銅(Cu,copper)、鉛(Pb,lead)、亜鉛(Zn,zinc)を「ベースメタル」と呼称される。広義では、鉄とベースメタル以外の金属を「レアメタル」と呼ぶ。
レアメタルの厳密な定義はないが、技術的価値があり、非鉄金属専門の先物取引所のLME(London Metal Exchange:ロンドンメタル取引所)で取引されていない市場規模の小さい金属で、1984年に当時の通産省が定めた工業用需要が予測される「レアメタル31」を、レアメタルと呼ぶことが多い。
また、レアメタル31のうち、希土類に属するスカンジウム(Sc,Scandium)、イットリウム(Y,Yttrium)、ランタン(La,Lantern)からルテチウム(Lu,Lutetium)までの17元素は「レアアース」と呼ばれる。
遠い昔、恐竜の化石を発見した人々は聖書の天地創造を信じていたためそれらが悪魔の仕業だと考えていました。
メタバースとは、コンピューターやネットワークの中に作られた3次元の仮想空間やサービスを意味し、もともとは英語の「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語でした。
感染症として、天然痘、ペスト、スペインかぜを取り上げ、当時の社会にどのような影響をもたらしたのかご紹介します。
「気分はブルー」、「バラ色の人生」、「スポーツ色の強い番組」、「ビジネス色が強い企業」など、実在する色かどうかに関わらず、ひとつの色が、単独でメッセージを発することがある。
何世紀にもわたって人々はUFOを発見しており、近距離からのUFO目撃例を「第一種接近遭遇」と呼び、UFOの物理的証拠が残る例(第2種接近遭遇)やUFO搭乗者の目撃例(第3種接近遭遇)などに分類される。
天気の変化は、農作物の収穫量を左右し、船乗りにとっては生死にかかわるなど、生活に大きな影響を与えることから、太古の時代から気象予測技術が開発されてきた。いまではレーダーの発明や気象衛星の登場で、点の観測(虫観)から面の観測(鳥観)に変わり、観測技術は飛躍的に向上。またスーパーコンピュータの誕生で、将来の気圧配置を力学の計算式から導き出している。
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